PCウェル工法(PCウェル、ウェルマン)

PCウェル工法

PCウェル工法とは、工場製作した鉄筋コンクリート造の単体ブロックを、施工地点にて接続・一体化し、内部を半間グラブなどにより掘削・排土しながら、グランドアンカーなどを反力として圧入・沈設する工法です。

 

PCウェルの構造には、プレストレスコンクリート構造体(PC構造体)とプレキャストプレストレスト鉄筋コンクリート構造体(PPRC構造体)の2種類があります。

 

設計は、「道路橋示方書Ⅳ下部構造編」等の関連基準に従って杭基礎またはケーソン基礎として行います。

 

PCウェルが適用できる構造物には、橋梁下部構造(基礎と橋脚)、擁壁、工場施設、建築物、人工地盤などの基礎構造をはじめ、人孔・立坑やポンプ井等の内空を利用する地中構造物などがあります。外径1.6mから8.0m程度までの構造物に利用され、大深度(実績75m)の施工も可能です。昭和43年に橋梁基礎の実用化されて以来、2500基を超える実績があります。

 

施工法は圧入式オープンケーソン工法に分類され、プレキャスト構造物を沈設する工法であるため、施工精度、品質確保が容易であり、現場工程の短縮、狭隘現場での施工が可能な工法です。また、施工時の周辺地盤の乱れが少ないことから、既設構造物に近接して施工するケースに採用されることが多くあります。

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特徴

【単体ブロックの形状】

 

①形状: 規格品は円形で外径1.6~4.0m。
      小判型、角型、分割による大口径(8m程度まで)も可能です。
②長さ:運搬を考慮し、2.0~2.5m

 

【施工深度】


60m程度までの実績が多くあります(75mの実績もあります)

 

【適用地盤】

 

①各種掘削機械を選定することにより超軟弱地盤から硬い砂れき層、硬質粘性土層まで幅広い地盤に適用可能です。
②施工中、ウェルの吊り下げができるため、自沈の恐れのある軟弱地盤や水上での施工も可能であり、仮締切・築島などを必要としません。

 

【品質】


ウェルを構成する単体ブロックが、工場製作のプレキャスト部材のため、品質に対して高い信頼性があります。

 

【工程】


①施工が同一作業の繰り返しで、管理が容易なため工期短縮が可能です。
②形による施工量の差がなく、通常の土質での沈設は平均2m/日前後です。

 

【施工ヤード】


給排水や脱水設備などの特別な設備が不要のため、狭い場所での施工が可能です。

 

【周辺への影響】


①施工時は低振動・低騒音であり、掘削時に泥水を使用しないため環境に配慮した施工法です。
②中堀圧入式施工(油圧ジャッキによる強制圧入沈下併用)のため周辺地盤の緩みが少なく、人家密集地や既設構造物の近接工事に適しています。

 

【 施工精度】


掘削・圧入・沈下が連続的に行えるため施工中の周面摩擦力が小さく、大きな圧入力を必要としないため、従来のオープンケーソンに比べ施工精度が優れています。

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ウェルマン

ウェルマンは、PCウェル工法により施工した立坑のことです。
PCウェルの規格品とは寸法が異なり、内径を基準値としています。内径2.0~4.0mまで規格化され、最大内径6.0m程度まで適用可能です。

 

PCウェル、ウェルマン


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製品、施工写真

施工実績①

【工事名】東海道線戸塚構内東海道踏切付近こ線人道橋新設工事
【場   所】横浜市
【工   期】平成24年
【仕   様】φ3000 L=25.3m 1基、L=20.3m 1基
【概   要】東海道本線・戸塚駅構内東海道踏切は、東海道線・横須賀線・東海道貨物線の各線が国道1号線と交差するため、開かずの踏                切となっています。その対策として歩行者及び自転車は踏切直上に新設するこ線人道橋を利用する計画があり、その踏切に                近接する両側の基礎として鉄道の近接施工として実績と信頼性があるPCウェル工法が採用されました。
               またこの基礎周辺には多くの地下埋設物があり、杭基礎とフーチングの組み合わせが出来ないことも採用理由です。

東海道線戸塚構内東海道踏切付近こ線人道橋新設工事 PCウェル 東海道線戸塚構内東海道踏切付近こ線人道橋新設工事 PCウェル
施工状況写真

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施工実績②

【工事名】相模大野駅西側地区第一種市街地再開発事業に伴う歩行者専用デッキ工事
【場   所】相模原市
【工   期】平成21年~23年
【仕   様】φ1600 L=18.3m~20.8m 21基、φ2000 L=18.3m~18.8m 7基
【概   要】本工事は、相模大野駅西口再開発事業に伴う歩行者専用デッキです。用地の関係上、杭基礎とフーチングの組み合わせが
               出来ない等の事情により、デッキでの実績が多いPCウェルの信頼性、施工性が評価され、一柱一基礎が可能なPCウェル工法
               の採用に至りました。

相模大野駅西側地区第一種市街地再開発事業に伴う歩行者専用デッキ工事 PCウェル 相模大野駅西側地区第一種市街地再開発事業に伴う歩行者専用デッキ工事 PCウェル
施工状況写真

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施工実績③

【工事名】国道2号岡山市内立体高架橋工事
【場   所】岡山市
【工   期】平成19年
【仕   様】φ5000(2分割) L=18.5m~22.5m 12基
【概   要】急速立体化事業の一つで、国道2号線の渋滞解消を目的に行われた高架橋基礎に工期短縮の目的でPCウェルが採用され
               ました。6車線の内4車線の通行を確保しながら施工を行いました。

相模大野駅西側地区第一種市街地再開発事業に伴う歩行者専用デッキ工事 PCウェル 相模大野駅西側地区第一種市街地再開発事業に伴う歩行者専用デッキ工事 PCウェル
施工状況写真

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