コンクリートパイルの施工方法の分類
プレボーリング工法
ハイエフビー(HiFB)工法®
掘削撹拌装置により掘削液を注入しながら地盤を掘削撹拌し、所定深度まで泥土化させた掘削孔を造成します。支持層深度付近において、根固め液を注入して掘削孔底部に根固め球根を築造します。そして、掘削撹拌装置を引き上げながら杭周固定液を注入・撹拌して、ソイルセメント状の掘削孔を造成します。その後、杭を建て込み、掘削孔中に自沈、又は回転により埋設して所定深度に杭を設置する高支持力工法です。また、先端地盤は砂質地盤、礫質地盤に加えて粘土質地盤にも適用することができます。
長期許容支持力
(kN/本)
α=340 (砂及び砂礫)
α=350 (粘性土)
ハイビーエム(H・B・M)工法
掘削撹拌装置により掘削液を注入しながら地盤を掘削撹拌し、所定深度まで泥土化させた掘削孔を造成します。支持層深度付近での拡大掘削による上下反復を行い、根固め液を注入して掘削孔底部に根固め球根を築造します。そして、掘削撹拌装置を引き上げながら杭周固定液を注入・撹拌して、ソイルセメント状の掘削孔を造成します。その後、杭を建て込み、掘削孔中に自沈、又は回転により埋設して所定深度に杭を設置する高支持力工法です。
長期許容支持力
(kN/本)
TBSR工法
掘削にはTBSRヘッドと掘削ロッドから成る掘削撹拌装置を用います。所定深度まで掘削し、TBSRヘッドを拡翼し拡大根固め球根部の掘削を行います。根固め液を注入しながら所定の撹拌混合を行い、杭周固定液を注入しながらヘッドを引上げます。下杭には、拡大根固め球根との一体化を図るため、外周突起を備えた先端鋼管を取り付けた杭を用います。拡大根固め球根の外径は、要求される支持力に応じて杭径の1.25倍、1.5倍、1.75倍、2.0倍から最適なものを選択可能です。
Ra:長期許容支持力(kN)
α:316、β:4.2、γ:0.51
Ap:基礎杭先端の有効断面積(m2)
Dp:杭径(m)
L2:先端鋼管の根固め内への基準定着長(m)
ニーディング工法
土砂攪拌バーと孔壁練り付けドラムを装着した専用ロッドを用いて先端より水(掘削液)を吐出しながら孔内の土を泥化し、練り付けながら掘削孔を築造し、特殊先端刃を沓部に装着した杭を孔に挿入し、掘削回転させて支持層中のセメントミルク拡大根固め球根内の所定の位置に設置する工法です。この工法には杭周固定液を使用する方法としない方法とがあります。
長期許容支持力
(1)杭周固定液を使用する場合
(2)杭周固定液を使用しない場合
セリファーFK工法
節部径+50mmのオーガビット、スパイラルオーガ及び攪拌ロッドで構成される掘削攪拌装置を用いて掘削攪拌を行います。根固め液および杭周固定液を注入しながら掘削攪拌装置を引き抜き、1m毎に節部を設けた杭を建て込むプレボーリング埋込み杭工法です。
長期許容支持力
(kN/本)
ネオパイル工法
杭周固定液を用いて掘削孔を築造し、杭先端に打撃用の特殊可動シューを取付けた杭を設置します。そして、地中深くで杭中空より特殊可動シューを打撃することにより先端地盤の締固めを行った後、セメントミルクを中詰めして、先端シューと杭の一体化を図る工法です。打撃は杭中空部に挿入したドロップパイルハンマで先端可動シューに行います。
長期許容支持力
(kN/本)
中掘り工法
NEW-STJ工法®
拡大翼、噴射孔、エア吐出孔を持つNew-STJ ビットを取り付けた連続スパイラルオーガを杭中空部に挿入し、杭先端部の土砂を掘削しながら杭中空部を通して排土し、杭を沈設します。杭先端が支持層手前まで達したらビットを先行させ、逆転により拡大翼を開き、根固め部の拡大掘削を行います。その後セメントミルクを高圧噴射して拡大球根を築造しながら、杭を所定深度まで沈設します。
長期許容支持力
(kN/本)
NEW-STJ-Ⅱ工法
NEW-STJ-Ⅱ工法は、杭中空部にオーガを挿入して掘削、圧入しながら支持層まで杭を沈設した後、先端ビットの逆転拡大翼による掘削とセメントミルクの高圧ジェット噴射の相乗効果により拡大球根を築造し、杭先端と地盤を一体化させて大きな支持力を発現させる低排土の高支持力杭工法です。
長期許容支持力
(kN/本)
STJ工法
先端部に高圧噴射孔をもつSTJビットを取付けた連続オーガを杭中空部に挿入し、杭先端部の土砂を掘削しながら杭を沈設し、杭が支持層に達した後、STJビットからセメントミルクを高圧噴射して拡大球根を築造する無振動、無騒音工法です。
長期許容支持力
(kN/本)
回転工法
T.S.ロータリー工法
杭先端に掘削カッタと水及び根固め液を噴出するジェットノズルをもつ特殊シューを溶接し、杭中空部に挿入したロッドとシューを連結し、杭の回転と噴出水により掘削設置する。支持層に所定の根入れを行った後、掘削水をセメントミルクに切り替え、所定量噴出させながら最終回転押し込みを行う工法です。
長期許容支持力
(kN/本)
杭の機械式継手
T・P JOINT(Triple Plate Joint)
無溶接継手(接続プレート・嵌合方式) T・P JOINTは、従来、現場溶接によって施工されている既製杭の継手を、機械的な嵌合方式によって行います。
特長
- T・P JOINTは品質、安全面とも優れた性能を有した継手です。
- 施工管理が容易で効率的な施工ができます。
- 気象条件の影響を受けにくく、安定した施工ができます。
- 火気厳禁の場所でも安全な杭施工が可能です。
- 全ての既製コンクリート杭及び施工法に使用が可能です。
ペアリングジョイント(Pair-ring Joint)
無溶接継手(ペアリングジョイント:PJ)は、施工時の天候や施工者の技能に左右されることなく、かつスピーディーに溶接式継手と同等の継手性能を得ることができます。
特長
- 施工管理がしやすく、工期が短縮できます。
- 天候の影響を受けません。
- 火器厳禁の現場にも使用できます。
- 工場生産なので、品質が安定しています。
- 継手の耐力は、溶接式と同等です。
- 全ての既製杭に使用できます。
F.T.Pile構法(杭頭半剛接合、杭頭半固定接合)
F.T.Pile構法(Flex Top Pile)は、杭頭と基礎を半剛接合にすることで、杭基礎の耐震性能の向上と基礎構造の合理化、及び施工性の向上を可能にします。
特長
●耐震性の向上
杭頭半剛接合によって、地震時における杭の変形性能が向上します。また、杭と基礎梁の曲げモーメントを低減できるため、従来構法に比べて大地震時の損傷を軽減できます。
●基礎の合理化
杭頭接合部に特別な装置等を必要としないためシンプルかつ低コストな杭頭接合法です。また、杭頭と基礎梁の曲げモーメントを低減できるため、杭と基礎梁の合理化が可能です。
●施工性の向上
杭頭接合部の施工に重機を必要としません。FTキャップを杭頭にかぶせるだけなので施工が容易に行えます。また、従来構法のような定着鉄筋がないため、基礎の配筋作業も容易になり、工期の短縮に貢献します。
杭頭カットオフ作業の簡素化
土木分野においてSC杭を用いる場合、杭体内に杭頭補強筋を配置することが必要となり、補強筋を露出するために杭頭カットオフ作業が必要となります。
そこで、杭体内に中間板および鉄筋被覆材を設置することで、従来のコンクリートはつり作業を省略することができます。 鋼管をカット(溶断)するだけで杭頭カットオフ部を撤去でき、作業の簡素化、騒音、振動の問題を解消することができます。
※本工法の採用をご希望の際は、別途ご相談ください。
フロー図
製品、施工写真
カット部吊り上げ状況
カットオフ完了
対応工法
中掘り杭工法
プレボーリング杭工法
その他の工法に関しましてはご相談ください。
適用範囲
SC杭:φ600~φ1000 L=7m~15m