下水管路診断

下水道管路施設の腐食調査・診断・判定業務

社会ストックの現在と将来 ~下水道施設の例~

日本の下水道は、昭和40年代以降に各地で急ピッチで整備が進められ、現在、老朽化による道路陥没が問題となっております。国土交通省によると、布設後30年で道路陥没が急増すると報告されており、2025年にはそのような管路が累計で25万kmにも及ぶとの試算もあります。
これまで当社が手掛けてきた下水道管路の調査では、布設後30年経過していなくても硫黄酸化細菌によって生成された硫酸やコンクリートの中性化などコンクリートの劣化が原因で補修・補強が必要と診断された管路も存在しています。

 

 

1)下水道整備の進展にともない、管路延長は約42万km、処理場数は約2,100箇所など下水道ストックが増大

 

管路の年度別整備延長

 

処理場の年度別供用箇所数

 

2)管路施設の老朽化等に起因した道路陥没の発生件数は、平成21年度には約3,800箇所

 

下水道管路施設に起因する道路陥没件数の推移

 

経過年数別道路陥没件数

 

3)日常生活や社会活動に重大な影響を及ぼす事故発生や機能停止を未然に防止するため、ライフサイクルコストの最小化、予算の最適化の観点 も踏まえ、予防保全型管理を行うとともに、長寿命化対策を含めた計画的な改築を推進(下水道長寿命化支援制度)

 

ライフサイクルコストの低減イメージ

 

(国土交通省ホームページより引用)

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日本ヒュームの調査・診断事業

コンクリート構造物は、20世紀の「建設の時代」から21世紀の「維持管理の時代」へ移行しており、ただ単純に構造物を造るだけでなく、使いこなすことが求められています。
コンクリート構造物は一般的に公共性の高いものが多く、構造物の円滑な機能の維持・確保が個人の生命や生活、生産活動に大きく影響を与えるため、こうした背景からもコンクリート構造物の診断業務は、ますます欠かせないものとなっています。例えば下水道の分野では、平成20年に下水道長寿命化支援制度が創設され、管路施設の長寿命化とライフサイクルコストの最小化を考慮するために、’’適切な維持管理’’及び’’経済的な改築・修繕’’並びに’’改築後の耐久性’’の検討が望まれていますが、これらは適切な’’調査・診断・判定’’なくして成り立ちません。
この時代のニーズに応えるべく、当社はヒューム管メーカーのパイオニアとしての豊富な製品ノウハウや防菌コンクリート技術(硫黄酸化細菌に対する防菌作用)を礎に、いち早くコンクリート管路を主体とした’’調査・診断・判定’’事業をはじめ、これまでに全国の下水道管路施設のライフサイクルコストの削減を提案致してまいりました。
蓄積された調査・診断技術は他の分野のコンクリート構造物でも活用することが多く、御蔭さまで今日これまでに、下水道管路施設以外に下記6分野に渡る調査・診断実績を有するまでになりました。

 

1)下水処理施設
2)農村集落排水施設
3)河川施設(樋門・樋管)
4)上水施設(配水池)
5)高速道路下横断管
6)海岸・護岸

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調査・診断業務の紹介

目視調査
コンクリートの劣化状況を目視でクラックスケール等を利用して観察します。

目視調査

 

TVカメラ調査
ヒューム管の管内を、テレビカメラを走査させて、劣化状況を調査します。

TVカメラ調査

 

硫化水素濃度連続測定
下水道管路施設の劣化原因である硫化水素の発生量を計測します。

硫化水素濃度連続測定

硫化水素濃度連続測定

 

鉄筋探査
鉄筋の間隔・かぶりを、鉄筋探査機を使用して計測します。

鉄筋探査

 

鉄筋腐食調査
コンクリートをはつり出し、鉄筋の腐食具合を目視で観察し、鉄筋の径、かぶりの測定をします。

鉄筋腐食調査

 

コア採取
コンクリートの試験・分析用の試料として、削孔機を固定してコアボーリングを行って採取します。

コア採取

 

コンクリート反発度調査
コンクリート構造物の強度を、現地で簡易的に推定します。

コンクリート反発度調査

 

中性化試験
コンクリートの中性化領域を調べるために、フェノールフタレインを噴射して、発色している部分まで測定します。

中性化試験

 

劣化深さ試験
劣化診断薬を噴射して、硫化水素ガスによる硫酸腐食を受けたコンクリートの硫黄侵入深さを測定します。

劣化深さ試験

 

圧縮強度試験
採取したコンクリートコアの圧縮強度試験を行い、調査対象施設のコンクリート強度を確認します。

圧縮強度試験

 

鉄筋引張強度試験
コンクリート構造物から鉄筋を採取して引張試験を行います。

鉄筋引張強度試験

 

X線回折分析
どのような鉱物からできているか調査する手段で、セメント生成物やコンクリートの劣化によってできる生成物の分析を行い、劣化原因を推定します。

X線回折分析

X線回折分析装置

X線回折分析

 

 

EPMA分析試験
電子線を照射させて、コンクリート中の硫黄の侵入深さやカルシウム濃度を分析します。
硫黄の侵入深さによって劣化速度を推定し、カルシウム濃度によって健全度を評価します。

EPMA分析試験

EPMA分析装置

EPMA分析試験

 

アルカリシリカ反応調査
採取したコンクリートの試料を数百~数万倍に拡大して、試料の観察を行います。エネルギー分光器(EDS)でビーム照射部分の元素の組成分析を行い、アルカリシリカ反応で生成するゲルの確認などを行います。

エネルギー分光器付き走査電子顕微鏡

エネルギー分光器付き走査電子顕微鏡(SEM-EDS)

アルカリシリカ反応調査

 

塩化物イオン量試験
塩害の主な原因となる塩化物イオン量の測定を行います。

塩化物イオン量試験

塩化物イオン量試験(電位差滴定法)

塩化物イオン量試験

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日本ヒュームの調査・診断業務の特徴

①下水道分野のエキスパート


当社は、1925年(大正14年)創業のヒューム管メーカーのパイオニアです。そのため、製品仕様やノウハウに関するデータは豊富です。昨今の調査対象となっています古い下水道管でもヒューム管であれば時代ごとの仕様推定ができますので、より精度の高い調査・診断が可能です。

 

②まかせて安心・安全です


下水道分野の現地調査に欠かせない酸欠・硫化水素危険作業主任者資格は勿論のこと、分野を問わずコンクリート構造物には、コンクリート診断士やコンクリート技士など専門知識を有した資格者が現地調査に常駐、実際に管理・監督致しますので、まかせて安心・安全です。

 

③調査内容のご提案


分野別や調査対象毎の調査メニューのご提案はもとより、変状(劣化)原因の推定から補修・補強の要否判定・対策までのご提案など、お客様のご要望ご予算にあわせた調査内容のご提案を行います。



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社会ストックの調査・診断は日本ヒュームへ

調査対象となるコンクリート構造物は、上下水道など市民社会の貴重なインフラであります。当社は、調査・診断という高い技術力のみならず高いモラルが求められる行為を通じて社会的な信頼に応えられるように、また、アセットマネジメントなど予防保全やライフサイクルコストの最小化など環境負荷低減へ貢献できるように、日夜、中立・公正な診断業務に励んでおります。
コンクリート構造物の調査・診断の際には、是非、日本ヒュームへご一報ください

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